【Webマンガ夜話】なぜ、我々はマンガをリブートするのか?

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圧倒的な「神話」の創造主は、いわゆる「神」と呼ばれる。

「スター・ウォーズ」を創造したジョージ・ルーカス、「ガンダム」を創造した富野由悠季氏(以下:富野氏)、この二人に共通しているのは、圧倒的な世界観、サーガの生みの親でありながら、リーダとしての役割を現在は他者に譲っていることだ。

富野氏の創りだしたU.C.(ユニバーサル・センチュリー=宇宙世紀)は、彼自身の監督作である、初代ガンダム、Zガンダム、ガンダムZZ、F91を除き、様々な作り手によってその世界観の補完、拡張が行われている。

実際の話、筆者個人としては、富野氏のU.C.を補完する「0083」及び拡張と総括を行った「ガンダムUC」のほうが作品としての完成度が高く、かなりワクワクして見ていた。
これは、当然のことながら富野氏の創りだした架空の暦号における初代ガンダムを発端としているのは確かで、彼へのリスペクトはガンダムに携わる関係者であれば否定する人はいないだろう。

そして昨年末に公開された「スター・ウォーズ フォースの覚醒」である。
この作品はご存じの通り、ジョージ・ルーカスが生み出した一連のサーガで、スピンオフを除き、初めてスター・ウォーズ正史を他のクリエイターが創作するという画期的な作品であった。
個人的な感想になるが、エピソード1~3で落胆を味わった筆者にとって、この作品は手放しで喜ばしい傑作だ。

しかしながら公開1週間後あたりから、ちらほらとメディアにも取り上げられている「賛否両論」の文字。
否定派の気持ちもわかる。エピソード1~3に愕然とした旧来のファンへの媚売り過多とも取れる内容を、否定的にとらえた人がいたのだろう。
また、「スター・ウォーズ」自体が常に映画産業の中で、革命的かつエポックメイキングな存在でなければならない、といったエピソード4至上主義の人にとっては、ネガティブな印象だったのだろう。

翻って、筆者が圧倒的に「スター・ウォーズ フォースの覚醒」は傑作である、と断言する理由は一つ。

「優れたクリエイターによるリブート文化を、誰も止められない」

ということである。

日本には「神話」と呼ばれるもの以外にも、様々なコンテンツが蓄積されている。
それは、物語(エンターテインメント)の源流としての「マンガ」である。

マンガにおいて、その賞味期限は一部のものを除き、圧倒的に短い。
連載が終了し、単行本になり、時代の流れに置いてけぼりをくらったら最後、「廃盤」で、ジ・エンドである。
しかしここで筆者が問いたいのは、そういった作品群を、

「優れたクリエイターによるリブート文化」

に乗せることによって、新たな神話の創造が可能なのではないか、という仮説だ。
それは単に日本国内での時代のサイクルのみならず、実は地球規模での地理的な要因によって、
改めて現在にフィットする可能性を大いに秘めていると言っていい。

では、リブートする側の「優れたクリエイター」の条件とは。
それは次回述べたいと思う。(井上)